キャンプのビッグイベントの一つ「焚き火」
このためにキャンプに来ていると言う凝り性の方も多いと思います(左に同じ!)
そんな焚き火マニアの方とぜひ語り合いたい「美しい焚き火台」2つをレビューします
おしゃれと言うより美しいと言った方がしっくりくるこの2つの焚き火台
見れば見るほど欲しくなる逸品なので気をつけて下さいね(笑)
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コンテンツ
Picogrillシリーズ
まず初めは「Picogrill(ピコグリル)シリーズ」
Picogrillはスイス STC社の洗練されたデザインのおしゃれな焚き火台です
日本でもファンは多く、そのシンプルなデザインかつ軽量であることから主にソロキャンパーさんに愛用されているようですが、おしゃれ感度の高いファミリーやグループキャンパーさんにも人気です
ネットや雑誌でよく紹介されているのはPicogrill 398と760なんですが、他にもPicogrill 85と239というラインアップもあるんです
それも含めて全部で4種類についてレビューしていきます
Picogrill 85
だいたい1.5リットルぐらいのクッカーでお湯を沸かしたり調理をするのに最適なサイズのストーブです
photo by STC
燃焼効率が良いので、例えば1リットルだと燃やす木の材質にもよりますが、だいたい6〜8分ぐらいで沸く実力の持ち主
「中にアルコールバーナー入れて使っても良いぜ」とSTCのページには書いてあって、trangiaのアルコールバーナーや、vargoのトライアド ストーブなどがオススメのようです
それぞれのストーブの重さが併記されてるので、重量にはかなりこだわっていますね
サイズ感はこんな感じです
photo by pi-ka-ri.com
使い方は動画がわかりやすいのでご覧ください
movie by STC
スペックとオプションは以下のようになっています
スペック
高さ | 140mm |
直径(概寸) | 120mm |
材質 | ステンレス鋼 |
収納時サイズ | 210 x 140 x 4mm |
重さ(ストーブのみ) | 85g |
オプション
Sheet metal (85、239共通)
ストーブの下に敷して地面を保護するシートです
photo by STC
Spit 310mm
いわゆる「くし」ですが、五徳の代わりにもなります
photo by STC
Large pan support
ケトルなどのクッカーを乗せるための五徳です
photo by STC
バックバッキングなど、とにかく荷物は軽くしたい言ったシチュエーションではかなり重宝しそうですし、例えばコーヒー沸かし専用として使うなど、「こだわりのキャンプの愉しみ方」の1つとするのも良さそうです
Picogrill 239
これも円筒形のスタイル、いわゆる「hovo stove」に似ていますが、デザインと性能は段違いです
photo by STC
だいたい3〜4個の木炭(100グラムぐらい)と着火のための少量の木片があれば、十分ストーブとしての機能は発揮します
しかも畳むとA 4サイズ以下になってしまう優れもの
Photo by pi-ka-ri.com
付属のスピット(串)を差し込むと、Picogrill 85 同様にTRANGIAなどのアルコールバーナーも使えます
もちろん普通の串として食材に刺して使えます!
photo by STC
説明書は付属しますが、見なくても組み立ては簡単、動画をご覧下さい
movie by STC
オプションの五徳・スチールシートとの組み合せで便利かつ環境に優しく使えます
スペック
サイズ(収納時) | 335 x 190 x 5mm |
材質 | ステンレス鋼 |
重さ(ストーブのみ) | 239g |
オプション
Sheet metal (85、239共通)
Spit 310mmは付属
Large pan support(85、239共通)
Picogrill 398
398からはいわゆる焚き火台です
従来の持ち運びができるグリルは、例えばPicogrill 85や239のような円筒形のストーブスタイルが主流でしたが小さな薪しか入れられないのが難点です
Picogrill 398は軽量かつ小さく折り畳めるにもかかわらず比較的大きな薪までくべることができる焚き火台スタイル
photo by STC
これなら料理のバリエーションが広がりますし、多人数で楽しめるのも大きな魅力の1つです
また焚き火台が地面から離れているので、地面のダメージが少ないことが特徴
この398に限らず、STC社のストーブ・焚き火台はどれも環境に配慮した設計になっています
専用のスピット(串)を使って写真のようにローストすることもできますし、このスピットに鍋を置いて調理することもできます
photo by STC
スペック
サイズ | 335 x 235 x 10mm |
材質 | ステンレス鋼 |
重さ | 452g |
オプション
Spit 310mm(本体パッケージに2本付属しています)
Picogrill 760
最後がPicogrill 760
スチールプレートの火床は美しく緩やかにカーブした独特のデザインで、軽量ながらも十分な強度を持っています
Photo by STC
またこの特殊なデザインは、見た目の美しさだけではなく燃焼に最適な空気の流れを作り出すことで燃焼力アップにも貢献しています
やはり美しいモノは性能も良いですね
この760もキチンと環境に配慮されています
地面へのダメージを与えない適度な地上高に設計されていて、環境負荷を最小限にとどめています
他の機種と違って、その大きさを生かした使い方のバリエーションが豊富にあります
例えば、専用のスピット(串)は2パターンの配置が可能で、クロス型に配置すれば中央に大型の鍋を置くことができますし、並行に配置すれば複数の鍋を同時に調理することができます。
Photo by STC
Photo by STC
折りたためばA3サイズになるので、車内のちょっとしたすき間に差し込んでしまえば収納には困りません
組み立てや使用方法は動画がわかりやすいです
movie by STC
スペック
サイズ | 260mm x 540mm x 38mm |
材質 | ステンレス鋼 |
重さ | 760g |
オプション
Spit 450mm (for Picogrill 760)
Picogrillシリーズ比較
参考にPicogrillシリーズのスペック一覧をまとめました
あとでお話ししますが、「名前」と「重さ」の二つをじっくり眺めておいてください
Picogrill 85 | Picogrill 239 | Picogrill 398 | Picogrill 760 | |
形状 | ストーブ | ストーブ | 焚き火台 | 焚き火台 |
サイズ | 210 x 140 x 4mm | 335 x 190 x 5mm | 335 x 235 x 10mm | 540 x 260 x 38mm |
重さ | 85g | 239g | 452g | 760g |
材質 | ステンレス鋼 | ステンレス鋼 | ステンレス鋼 | ステンレス鋼 |
付属品 | ワイヤーフック、ケース、説明書 | ケース、スピット1本、説明書 | ケース、スピット2本、説明書 | ケース、スピット2本、説明書 |
ストーブ対応 | オイルストープ | オイルストーブ | ||
オプション | Sheet Metal Spit 310mm Large Pan Support |
Sheet Metal Spit 310mm Large Pan Support |
Spit 310mm | Spit 450mm |
価格 | ¥8,000(税込) | ¥9,600(税込) | ¥13,100(税込) | ¥22,300(税込) |
購入を検討されている方は販売店さんのオンラインショップをご覧ください
Picogrill 85
Picogrill 239
Picogrill 398/760
Picogrill 名前の秘密
ところで、Picogrillシリーズってなんで85, 239, 398, 760って名前なんだろう?
気になりませんか?
僕はすごーく気になったので調べてみました
どうやって調べたか?
まずはSTC社のページでスペック表をじっくり眺めてみたんです
すると・・・
Picogrill 85 :Minimum weight, only the cooker: 85g
Picogrill 239:Light, only 239g (excluding carry sleeve)
Picogrill 398:Weight: only 452g (excluding carry sleeve)
Picogrill 760:Weight:Frame and bowl only 760g引用:STC
という記載を発見!
軽さを売りにしている製品だけに重量をそのまま製品名にしたのかな?
でもそうなると大きな疑問が・・・
Picogrill 398だけ数字が違って452gなんです
うーん(>_<)
ということで、STC社に聞いてみました
すると早速、設立者のBrunoさんからこんな回答メールが
(中略) Thank you for your request. The Number is the minimum weight for the model without bag and accsessories. However the picogrill 398 was changed after about 2 years and became more weight. We did not change the name because of marketing reasons. The model was well known already. (中略)
Best regards
Bruno Wanzenried
STC GmbH Geisshofweg 9 8200 Schaffhausen SwitzerlandSTC社問い合わせメールより一部抜粋
いやぁ、やっぱ重さだったんですね
なるほど398は発売2年後にマイナーチェンジして重さが少し増えたのか
Brunoさん、ありがとうございます
398が452gなのは気にしないことにしましょう!
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Fire bowl low impact
軽量が売りのPicogrillシリーズに対して、もう少ししっかりした感じの、それといってコンパクトに収納、持ち運びでき、そして美しい
そんな焚き火台がドイツTschum社の「Fire bowl low impact」です
特徴
Fire bowl low impactの特徴をレビューしていきます
Fire bowl low impactは小型・軽量でありながら、焚き火の熱に耐えるため、厚さ2mmと厚いステンレスプレートを採用しています
そして最大の特徴が、3枚から6枚のスチールプレートを組み合わせることで、様々なサイズや用途にマッチした形に組み替えることができることです
例えば6枚すべて使ったときはいわゆる焚き火台になります
photo by Tschum
5枚のときも同様、少し小ぶりになりました
photo by Tschum
4枚のとき
このくらいだとPicogrillなら239と言ったところでしょうか
焚き火台からストーブに変わりますね
photo by Tschum
最後に3枚のとき
photo by Tschum
こんな感じで用途や規模に応じて使い分けられるんです
組み立ても含めた各プレート枚数のときの形は動画でもチェックできます
movie by Thrive.com
プレート1枚当たりの重さは約310g、6枚全部だと約1,880gとかなりの重量になりますが、それぞれのプレートのサイズは22.5cm x 12.5cmと、分解して専用ケースにしまってしまえば比較的持ち運びには困りません
photo by Tschum
スペック
サイズ | 225 × 125 × 2mm (1 枚当たり) |
重さ | 310g (1 枚) / 1,880g (6 枚トータル) |
素材 | SUS316Ti ( 耐酸・耐熱性ステンレススチール) |
製造国 | ドイツ |
価格 |
Tschum社って?
ドイツ北部のバードザルツウフレンと言う町に本拠を構える2016年スタートの若いテントメーカーです
「Tschum」 はあるシベリア先住民が代々使っている組み立て式住居の呼び方です
北欧で言う「Lávvu」とか「 Kota.」に似ている形
Photo by wikipedia
この写真はLávvuの前に立つ北欧の原住民Samiの家族です
Sami人といえばククサで有名ですね
火に強い小型・軽量のテントを専門にしていて、主力製品は「Tschum 2p」と呼ぶ1~2人用のワンポールテントです
photo by Tschum
Tschum 2pにはテント幕の材質が「heavy cotton」と「light cotton 」の2種類あって、それぞれ約3キロ、約1.8キロと確かに軽量
すべてハンドメイドの受注生産方式なので納期は約4週間かかってしまいますが、顧客の声を取り入れたオーダーメイドなので、こだわりの一品を求めるキャンパーさんは要チェックかもしれません
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まとめ
美しく洗練された2つの焚き火台、「Picogrill」と「Fire bowl low impact 」をレビューしました
さまざまな焚き火台がある中、この二つはデザイン、機能ともにかなりのハイレベルにいることは間違いないでしょう
いろいろ試しているけどまだお気に入りの逸品に辿り着いていないキャンパーさん、初めて買うけどせっかくならおしゃれでカッコいいものがほしいという方
そして何より、美しい焚き火台と炎の揺らめきを堪能したいこだわり焚き火マニアの方
そんなキャンパーさんに是非おすすめしたい焚き火台です