これからキャンプを始めたいけど何をどうしていいのかわからないという初心者キャンパーさんに是非オススメしたいのが、今回レビューする野燗炉(のかんろ)です
野燗炉とは燗銅壺(かんどうこ)とも言われる日本伝統の調理器具で、お酒の燗もできておつまみを焼いたり炙ったりもできる優れもの
日本古来の道具らしく、テーブルの上にも置ける小さな箱にたくさんの機能とアイデアがコンパクト詰め込まれた逸品で、現代風に言うならモバイル調理器具
日本酒好きじゃなくてもアイデア次第で様々な楽しみ方ができ、キャンプの夜のくつろぎタイムに気の合う仲間でおいしいお酒とお料理を囲めば、時がたつのを忘れてしまいます・・・
まだキャンプには慣れていないけど、こんなキャンプのイメージをお持ちなら、雰囲気を演出するこだわりギアは是非とも手に入れておきたいアイテムです
というのも、キャンプギアをこれから集めていこうという初心者キャンパーさんでも、こだわりギアを一つ持っていると、それを軸に「おしゃれ」や「こだわり」視点でキャンプギアを集めやすくなるからです
そのときに注意したいルールが「家でも使えるものを選ぶこと」
これさえ守れば、たとえキャンプで失敗しても無駄にはなりませんし、自分のスタイルにマッチしていればアウトドアもインドアもどんどん充実していきます!
ではさっそくレビューしていきましょう
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コンテンツ
野燗炉とは
野燗炉の機能
野燗炉は、焼く、炙る、炒める、煮る、燻す、沸かすの6つの機能を兼ね備えた多機能調理器具です
例えばこの写真の場合、左半分で「焼き」、右半分ではお酒を「お燗」しています
photo by nokanro.com
野燗炉の歴史
日本では古くから、屋外でお茶やお酒を楽しむ風習があります
四季の変化の美しい日本ならではの素敵な風習ですよね
例えば、野外でお茶を楽しむ「野立(のだて)」は有名ですし、お花見の時はなんと言っても「花より団子」、「花よりお酒」です(笑)
そんな日本の古くからの風習に取り入れられてきたのが野燗炉(燗銅壺)
平安時代から江戸時代にかけて庶民のあいだで広まったと言われています
特にまだ肌寒いお花見の季節には重宝されたようで、江戸時代の浮世絵にも登場しています
photo by nokanro.com
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野燗炉の仕組み
次は野燗炉の仕組みです
参考になるのは、なんと言ってもJIPANGWORKSの野燗炉(http://www.nokanro.com )
これを例にとって、少し詳しく見てみましょう
まず基本的な構造は下の写真のようになっています
このように中空の四角い箱に円筒形の穴(くぼみ)が2つ空いていて、一つが炭を燃やす場所、もう一つがお湯を沸かしてお燗する場所になっています
中空の部分には水を入れ、それが炭火で温められて循環し、お燗できる仕組みです
photo by nokanro.com
下の写真を使ってもう少し細かく見ていきます
これは野燗炉を上から見た写真で、上の丸穴が炭を燃やす「炉部分」
下の一回り小さい丸穴が「貯湯部分2」と書いてある熱燗をつくる部分です
そして右下の小さな黒い丸穴が「貯湯部分1」の注水口
ここから水を入れると野燗炉内部の中空部分に水が蓄えられ、それが炭火で温められて「貯湯部分2」の水を沸かし、熱燗ができる仕組みです
photo by nokanro.com
ちなみにJIPANGWORKSの野燗炉はステンレス製ですが、昔は銅製が主流でした
銅の殺菌作用の効用か、野燗炉で沸かした水は腐らないと言われていたようです
なお、炭火を置く「炉」の部分は、横には吸気口があって、炭台座(炭を浮かせる台)を使えば、空気を取り込むのと同時に、着火剤を置くこともできます
photo by nokanro.com
炭火部分には焼き網やお釜などを乗せることができ、焼いたり炙ったり、ご飯を炊いたり、お好みの酒の肴を調理することができます
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使い方いろいろ
野燗炉の使い方を広げるオプションについてレビューします
それぞれに個性的な名前がついていて、独特の野燗炉の世界を演出しています
五徳「富楽」
文字通り炭を燃やす穴の上に配置する五徳です
この上に焼き網をおいて焼き物をしたり鍋や釜を置いて煮物やご飯を炊いたいります
photo by nokanro.com
炭台座「桜花」
炭の下に敷く台座で、炭の下に空間を設けることにより、着火剤が挿入できたり、吸気口として作用したりします
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錫製最高級チロリ
お酒を入れてお燗するチロリ
日本酒の味をまろやかにするチロリとしては最高級の錫製です
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おかもち+机「将几」
野燗炉を運ぶおかもちと野燗炉を乗せて使う机を合体させた便利なツールです
photo by nokanro.com
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野燗炉(燗銅壺)ワールド
野燗炉の仕組みでは「JIPANGWORKS」の野燗炉をベースに説明しましたが、野燗炉は他にもいろいろあって、いろいろな楽しみ方をしている方がいます
そのうちのいくつかを紹介しましょう
本格的な燗銅壺 「TAKUMIYA」
銅製の本格的な燗銅壺ですが、それなりのお値段
なかなか手が出せない代物です・・・
集めた燗銅壺は全部で5個 James-Kozoさんのブログ
燗銅壺に魅せられ、骨董店やヤフオクで集めた燗銅壺を5個も保有している「James-Kozo」さんのブログです
それぞれに独自の名前(旧日本軍の空母の名前)をつけられていて、個性的な5個の燗銅壺のレビューをされています
ツーリングのお供に燗銅壺を持って行かれるようです
野燗炉の入手
野燗炉は大手ネットショップや野燗炉のオフィシャルオンラインショップから入手可能です
野燗炉オフィシャルオンラインショップはこちら
野燗炉以外の選択肢
ここまでJIPANGWORKSの野燗炉やその他こだわりの骨董品などを紹介してきましたが、正直、お安い代物ではありませんよね・・・
こだわりたいけどちょっと手が届かないという方には、こんな選択肢もあります
焚き火用ツールやストーブといったメタル系のギアで有名な笑’sの「笑’s・B-6君」に「笑’s・B-6君専用 ステンレスメッシュ カン(燗)グリル」を装着すると野燗炉と同じ機能になります
お手軽に野燗炉ワールドに踏み込んでみたいという方は、こちらも検討してみると良いと思います
まとめ
こだわりキャンプのアイテムとしてぜひオススメしたい野燗炉、いかがでしょうか
日本酒が好きでとことんこだわりたい方は「野燗炉」を、そこまでじゃないけど日常とは違うこだわりグッズの一つとして持っておきたいなら「笑’s・B-6君+専用 ステンレスメッシュ カン(燗)グリル」がオススメです
両方とも自宅の食卓でも使えるイン・アウト共用ギアですから、年に数回のキャンプの時だけ登場、といった残念なことにはなりませんね
秋や冬、春先の寒い時期の夜のくつろぎタイムに、ぜひ検討してみてください